「人材紹介⇔人事」転職ロードマップと仕事の違い

人材紹介から人事への転職

人材紹介会社でキャリアコンサルタントをされている方のキャリアステップとして、人事へ転職する方が多くいます。
逆に人事からコンサルタントに転職するケースも一定数あるようです。

同じ「採用」という領域で仕事をしている2者なので、親和性も高くすぐに活躍できるイメージがありますよね。
ところが、意外にも転職後に苦労をしているという話を多く聞きます。

人事と人材紹介、近いようで遠い2つの仕事について解説していきたいと思います。

よく見られる人事と人材紹介コンサルのバトル

ここでは、それぞれの担当者からよく聞かれる内容やTwitterなどで愚痴を発信している内容のうち、代表的なものを紹介します。
かなり厳しい表現もありますが、あえて生々しさを残しています。深呼吸してから読み進めてください笑

 

「人事⇒人材紹介コンサルへ」言いたいことあるある

  • 伝えている要件と全然違う人が紹介されてくるので、もはや落選理由もコピペで返しています。
  • 求職者の転職の背景や軸、ご思考をほとんどキャッチしていないのはなぜですか?
  • 担当企業の良いところを推してくれるのはありがたいけど、課題やネガティブなことも伝えてほしい。希望に満ちて面接に来るのですが、仕事の厳しさや業界の厳しさを教育することも必要だと思います。
  • 紹介いただける見込みがない場合は、担当変更ついでの打合せは時間の無駄なのでやめませんか。
  • 市況が変わると手のひらを返したように寄り添ってくれますが、以前からそうして欲しかったです。

 

「人材紹介コンサル⇒人事へ」言いたいことあるある

  • 決裁者や現場としっかり目線合わせてください。あなたが落とした候補者、あとで現場の方に聞いたらお会いしたいって言ってましたよ。
  • 業者扱いする人事の方は正直嫌いです。こちらも人間なんで支援したくないです。
  • 出来る限りフェアにオープンな連携をしたいです。これはまだエージェントに伝えなくていい、みたいな情報のコントロールのせいでスピードが遅れ、急ハンドルを切っても間に合わないケースがあります。
  • いい人を採用したいのはわかりますが、会社のフェーズに対して要件のプライオリティをつけないと永遠に存在しない人物を探すことになりますよ。

 

転職する際に理解しておくこと

どうすれば今よりもお互いのことを理解し、手を取り合えるのでしょうか。
ここを理解しておくと転職する際に、気を付けるべきポイントもおのずと見えてくるのではないでしょうか。

コンサルのあなたが人事を目指す前にできること

<支援する企業のことが好きすぎてあなた自身が入りたいと思えるほど理解しているか>

人事であれば、その会社の社員の趣味や思考のタイプ、もっというと「最近ある社員のお子さんが産まれて、その名付け親がずっとお世話になっている先輩社員なんです」のような生きた情報に触れています。

さすがに人事と完全に同じ、とまでは難しいですが少しでも同じ目線でいようとすることが大事です。
だからこの会社にはこういう社員さんが多いのか、という腹落ちがきっとあるはずです。

そして、あなたが感じ取ったことをそのまま求職者にお伝えすればいいのではないでしょうか。
もちろんコンサルとしてご支援のストーリーや作戦を練ることも大事ですが、それだけでは情報の非対称性が生まれ本当のWinWinにはなりません。
繰り返しますが、あなたが感じ取った「良いところも悪いところも伝えるべきです」。

<求職者のことを採用するつもりで面談し、内面まで理解しているか>

ヒアリング項目に沿ってやりたいことや出来ることを聞いて、合いそうな求人を紹介するだけではAIと変わりません。

求職者はこんな性格で、こんなことがコンプレックスで、なるほどだから原動力になっているのかという腹落ちがあるといいですよね。
他にも、その人の強みはいったい何で、退職や転職においてその強みをどうやって活かしていこうと考えているのか、など自分が採用するつもりになって聞くことが大切です。

いきなりはハードル高いと感じるようであれば、面接の場に同席させてもらい人事が見ている観点を研究してみてはいかがでしょうか。

そうすると、入社後活躍や定着といった本来の人事ミッションに少し近づくことができ、きっと転職しても活躍できるのではないでしょうか。

人事のあなたがコンサルを目指す前にできること

あなたのミッションは「採用すること」ではなく、「将来に渡ってファンを増やすこと」です。

採用だけに固執してしまうと、合格する候補者にはいい顔をし、不合格の候補者には雑な対応をしてしまうケースがあったり、数が集まればいいと割り切ってエージェントさんを業者扱いしてしまうケースなどあるかと思います。

そうやってアンチを増やしていくと、不合格になった候補者がいつかどこかでお客様になるかもしれないのに、あなたの会社のサービスは選ばれることはないと思います。

こういった低い視座にならないように人事のミッションは「あらゆるシーンで会社のファンを増やすこと」にあるのだということを忘れないようにしましょう。

そのうえで、パートナーであるエージェントさんには、フィードバックをこまめに行い鮮度の高い情報を常に共有できるといいと思います。

それが出来れば、コンサルになったときに「数を集めるだけの名ばかりコンサル」ではなく「人事よりも人事を理解している、本当の採用コンサルティング」ができるのではないでしょうか。

 

最後に

現在の仕事に対しての不満や諦めだけで転職してしまうのはあまりおススメできません。それが「ステップアップ」につながるジョブチェンジだったとしても、かなりの確率で苦労してしまいます。

逆に今の仕事の中で、カウンターとなるパートナーさん(人事/人材紹介)から信頼を勝ち得ることができたら、きっと転職をしても活躍できるのではないでしょうか。

人事も人材紹介も、「人」に関わる仕事という意味では同じ志をもった仲間です。お互いが弱いところを補いながら、採用や雇用の課題を解決できるようになるといいなと心から願っています。

 

<記事編集>
PAMグループ(アールストーン)
グループ人財戦略部
相川貴志